人の性のあり方がとても多様であることはわかりましたが、例えばどのような違いがあるのでしょうか。
すべてを言葉にしたり、挙げたりすることはできませんが、様々な性のあり方をいくつか取り上げてみましょう。
1.性的指向について
- ヘテロセクシュアル(異性愛者)・・・異性を好きになる人
- レズビアン(女性同性愛者)・・・性自認が女性で、同性を好きになる人
- ゲイ(男性同性愛者)・・・性自認が男性で、同性を好きになる人
- バイセクシュアル(両性愛者)・・・男性、女性とも恋愛対象になり得る人
- パンセクシュアル・・・性別にとらわれずに人を好きになる人
- アセクシュアル・・・他者に性的に惹かれない人 etc.
2.性自認について
- シスジェンダー・・・出生時に判定された性別に違和感がなく、性自認と一致している人
- トランスジェンダー・・・出生時に判定された性別と性自認が異なる人
- トランスジェンダー男性・・・出生時に判定された性別が女性で、性自認は男性である人
- トランスジェンダー女性・・・出生時に判定された性別が男性で、性自認は女性である人
- Xジェンダー・・・性自認が男性・女性のどちらでもない、どちらでもある、中性、揺れ動くなど(※英語圏では「ノンバイナリー」など)
このように、性的指向と性自認(SOGI)には、少数派だけでなく多数派を指す言葉もあります。
ところが、性別違和のない異性愛者であることを「普通」「ノーマル」などといった言葉で表現する人をよく見かけます。
多数派が普通で、少数派は普通ではないというのは、間違ったものの見方です。
この機会に、自分の性のあり方を伝えるための正しい言葉を考えてみましょう。
差別表現にも注意が必要です。
例えば、レズビアンを省略して「レズ」と呼んだり、同性愛者を意味するホモセクシュアルを省略し「ホモ」と呼んだりすることは、差別表現になります。
トランスジェンダー女性を「オカマ」と呼んだり、トランスジェンダー男性を「おとこおんな」と呼ぶことも同様です。
また、たとえ正しい言葉であっても、笑いのネタにしたり馬鹿にしたりする意図で使えば、それは差別になるでしょう。
大切なのは、“違い”を“間違い”として扱わない、公平な態度です。
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